ドライポイントとは?
どらいぽいんと
ドライポイントとは、銅板などの金属板に鋭い針で直接引っ掻いて描画し、そこに生じる「バリ」がインクを保持してビロードのような線を生む版画技法です。
ドライポイント(drypoint)は、凹版画の技法のひとつで、金属板(主に銅板や亜鉛板)に鋭い針(ドライポイント針)を直接押し当てて線を引っ掻くことで描画する版画技法です。腐食液を用いずに彫ることが名称の由来(dry=乾燥=酸を使わない)とされています。
最大の特徴は、金属板に針で掘ると溝の両側に「バリ(毛羽立ち)」と呼ばれる金属の削りかすが生じることです。このバリがインクをたっぷり保持するため、印刷すると柔らかくビロードのような独特の質感を持つ濃い線が生まれます。しかしバリは刷るたびに圧力でつぶれていくため、鮮明な刷りが得られる枚数が少なく、希少性が高くなります。
ドライポイントはエッチングやメゾチントなどと組み合わせて使われることが多く、陰影の表現や線の強調に用いられます。代表的な作家としてはレンブラント・ファン・レインがいます。彼はドライポイントとエッチングを巧みに組み合わせ、光と影の豊かな表現を実現しました。
現代では銅板のほかアクリル板を使うドライポイントも普及しており、版画教育の入門技法としても広く取り組まれています。複雑な化学処理が不要で道具も少なく済むため、比較的手軽に始められる点が魅力です。
使い方・例文
美術の授業や版画工房でアクリル板に針で絵を彫り、ローラーでインクを塗って紙に転写するとビロード状の線が現れる—これがドライポイントの典型的な体験です。
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