ドゥルシアンとは?
どぅるしあん
ドゥルシアンは、16〜17世紀のヨーロッパで使われたダブルリードの木管楽器で、バスーン(ファゴット)の直接の前身とされる古楽器です。
ドゥルシアン(Dulcian)は16世紀中頃にヨーロッパで登場したダブルリードの木管楽器で、バスーン(ファゴット)の前身として音楽史上重要な位置を占めます。一本の木材から2本の平行な管路をU字型に掘り抜いた独特の構造を持ち、この折り返し管の設計によってコンパクトな外形に広い音域を実現しています。
音色は柔らかくまろやかで、同時代のショームやクルムホルンより室内向きの穏やかな響きを持ちます。このため、宮廷音楽・教会音楽・室内楽など格調ある場面で重用されました。主なサイズはコルト(高音)からグレート・バス(最低音)まで複数あり、コンソート(同族楽器アンサンブル)で使われることもありました。
ドゥルシアンの歴史的意義は以下の点にあります。
- バロック時代に改良・分割管化されてバスーンへと発展した直接の祖型
- ルネサンス多声音楽のバス声部を担う楽器として普及
- 現代では古楽(アーリーミュージック)復興運動の中で演奏が再評価されている
17世紀後半以降、より音量のある改良型のバスーンに取って代わられて姿を消しましたが、現代の古楽奏者による復元演奏を通じてその音色が今に伝えられています。
使い方・例文
ルネサンス音楽のアンサンブル演奏では、ドゥルシアンが低音部を受け持ち、重厚な和声の土台として響きを支えます。
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