トルクベクタリングとは?
とるくべくたりんぐ
トルクベクタリングとは、左右または前後の各車輪に伝えるトルク配分をリアルタイムで制御することで、車両の旋回性能・安定性・駆動効率を高める技術です。
トルクベクタリング(Torque Vectoring)とは、車両の各駆動輪へのトルク配分を能動的かつリアルタイムで変化させることで、コーナリング性能・安定性・駆動効率を最適化する技術です。「ベクタリング(Vectoring)」とは力の方向を制御するという意味で、トルクの向きや大きさを意図的にコントロールする概念を表しています。
従来のデファレンシャルギアは左右輪の回転差を吸収するために設計されていますが、コーナリング時には外輪に大きなトルクを、直進時には左右均等なトルクを配分することが理想です。トルクベクタリングはこれを制御するための機構で、主に以下の方式があります。
- ブレーキ式:内側の車輪をブレーキで制動し、見かけ上外側により多くのトルクを与える。比較的安価で多くの車種に採用
- 機械式(トルセン・クラッチ制御式):多板クラッチや遊星歯車を使い、左右輪へのトルク配分を能動的に変える高性能方式
- モーター式(電動):EV・HEVで各輪を独立したモーターで駆動し、ミリ秒単位で精密にトルクを配分
トルクベクタリングの効果は、スポーツ走行時のアンダーステア抑制や旋回速度の向上にとどまらず、日常走行での安定性向上や電動車における回生ブレーキとの協調制御にも応用されています。EV時代においては、モーター式トルクベクタリングが四輪駆動と高度な車両制御の中核技術として注目されています。
使い方・例文
スポーツカーがコーナーを速く抜けられるのは、トルクベクタリングが旋回外側のタイヤに積極的にトルクを送ることで、自然なコーナリングをアシストしているためです。
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