タクリールとは?
たくりーる
タクリールとは、アラビア語でイスラム法学における「繰り返し・黙認による承認」を意味し、沈黙や行動を通じた暗示的な同意を指す法的概念です。
タクリール(Taqrir)は、アラビア語で「確認・黙認・認証」を意味する言葉で、イスラム法学(フィクフ)においては預言者ムハンマドの言行録(スンナ)の一種として重要な位置を占めます。ハディース(伝承)の分類では、ムハンマドが言葉(カウル)や行動(フィール)ではなく、他者の言動に対して明示的に反対せず黙認したことで生まれた承認の記録を指します。
イスラム法学では、ムハンマドの言葉・行為・黙認の三種がスンナを構成するとされています。タクリールはこの三番目にあたり、「預言者が見聞きしながら否定しなかったことは、イスラムとして認められた行為・慣行である」という原則に基づいています。
タクリールの法学的活用例としては以下が挙げられます。
- サハーバー(初期の弟子たち)の行為をムハンマドが黙認した事例から法的許容性を導く
- 特定の食習慣・契約形式・慣習がイスラム的に許容されるかの判断基準
- 近代では新しい商慣行や技術に対するイスラム法上の適法性の検討にも応用
また「タクリール」は広義で、法的文書や条文の「確認・確定」を意味する用法でも使われます。イスラム金融や仲裁の文脈では、合意内容の公式確認書類を指すこともあります。いずれにせよ、沈黙や行動による暗黙の合意を明示的承認と同等に扱うという点が特徴的な概念です。
使い方・例文
「この商慣行はタクリールによって認められたスンナの一部であるとイスラム法学者たちが解釈した」のように、イスラム法学や宗教的正当性を論じる文脈で登場します。
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