セクストゥス・エンピリクスとは?
せくすとぅすえんぴりくす
セクストゥス・エンピリクスは、古代ギリシャ・ローマ時代の哲学者・医師であり、懐疑主義哲学の主要な著作を後世に伝えた人物として知られます。
セクストゥス・エンピリクス(Sextus Empiricus、2〜3世紀ごろ)は、古代末期のギリシャ系哲学者・医師であり、ピュロン主義(古代懐疑主義)の思想を集大成した著作を残した人物です。生没年の詳細は不明ですが、2世紀後半から3世紀初頭にかけて活動したと考えられています。
彼の著作は、ピュロン以来の懐疑主義哲学の主張をまとめた貴重な資料として、後世まで伝えられました。主な著作には以下のものがあります。
- 『ピュロン哲学の概要(アウトリネア・ピュロネイオン)』:懐疑主義の基本的な主張・手法を体系的に解説した入門書
- 『学者たちへの論駁』:論理学・修辞学・算術・幾何学・天文学・音楽などの専門知識を批判的に検討した著作
セクストゥスが伝えたピュロン主義の核心は「判断停止(エポケー)」の概念です。いかなる命題についても肯定・否定どちらかに断定することを保留し、心の平静(アタラクシア)を得ることを目指す立場です。この思想はルネサンス期に再発見され、モンテーニュやデカルトら近代哲学者に大きな影響を与えました。
名前の「エンピリクス」は「経験主義者」を意味し、医師として経験を重視するエンピリア学派に属していたことを示します。
使い方・例文
哲学史の授業で懐疑主義の系譜を学ぶとき、またはデカルトの「方法的懐疑」の起源を探る文脈で、セクストゥス・エンピリクスの著作と思想が参照されます。
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