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スピントとは?

すぴんと

スピントとは、オペラ声楽においてリリコよりも重く劇的な表現力を持ちながら、ドラマティコほど重くない中間的な声質・声種のことです。

スピン(spinto)はイタリア語で「押された」「駆り立てられた」を意味し、声楽においてリリコ(叙情的)とドラマティコ(劇的)の中間に位置する声の性格を表す用語です。正式には「リリコ・スピント」と呼ばれることも多く、本来はリリコの資質を持ちながら、劇的な山場で声を張り出す(スピントする)能力を持つ歌手や声質を指します。

声種別に見ると、ソプラノ・スピント、テノーレ・スピント(スピント・テノール)などがあります。テノーレ・スピントはヴェルディやプッチーニの主役を歌うのに適した声と考えられており、オペラ史上最も需要の高い声種のひとつです。純粋なリリコ・テノールと比べて声に力強さと金属的な輝きがあり、劇的な感情表現が可能です。

スピント声に求められる特性は以下の通りです。

  • 高音域での強靭な声量と輝き
  • 劇的な感情の起伏を表現できる柔軟性
  • 長い役を歌いきる持続力とスタミナ
  • オーケストラの大音量に埋もれない声の芯
プッチーニの「トスカ」や「蝶々夫人」、ヴェルディの「アイーダ」などはスピントの声域・技術を要求する代表的な演目です。

使い方・例文

「彼はリリコ・スピントのテノールで、ヴェルディのオペラを得意としている」のように、歌手の声質や声種を説明する場面で使われます。

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