ジョン・ケネス・ガルブレイスとは?
じょん・けねす・がるぶれいす
ジョン・ケネス・ガルブレイスとは、20世紀アメリカを代表するカナダ生まれの制度派経済学者で、「ゆたかな社会」など数多くのベストセラーを通じて大衆向けに経済批評を展開した人物です。
ジョン・ケネス・ガルブレイス(John Kenneth Galbraith、1908〜2006年)は、カナダ・オンタリオ州生まれのアメリカの経済学者・外交官・著述家です。ハーバード大学で長年教鞭を執り、ケネディ政権下では駐インド大使も務めました。制度派経済学の系譜に連なり、市場の自己調整機能を絶対視する新古典派経済学に対して批判的な立場を取り続けました。
ガルブレイスの思想の中心には「対抗力(Countervailing Power)」の概念があります。大企業・労働組合・政府がそれぞれ拮抗することで市場の均衡が保たれるという考え方で、1952年の著書「アメリカの資本主義」で提示されました。
代表的な著作と主要な主張は以下のとおりです。
- 「ゆたかな社会」(1958年):私的な豊かさと公共サービスの貧困という「社会的アンバランス」を鋭く指摘し、ベストセラーとなった。
- 「新しい産業国家」(1967年):大企業のテクノストラクチャー(専門家集団)が生産・需要を管理する現代資本主義の実態を描いた。
- 「不確かさの時代」(1977年):テレビシリーズにもなった経済思想史の概説。
平易な文章と明快な論旨で一般読者にも広く読まれ、経済学を大衆に開いた点で高く評価される一方、数理モデルを用いない手法から主流経済学者との溝も存在しました。晩年まで旺盛な著作活動を続け、97歳で没しました。
使い方・例文
経済格差や公共サービス不足を論じる際に「ゆたかな社会」の議論として引用されます。また、大企業の権力と市場の関係を学ぶ経済学の授業でガルブレイスの「対抗力」理論が取り上げられることがあります。
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