シュミット直交化とは?
しゅみっとちょっこうか
シュミット直交化とは、線形独立なベクトルの集合から、互いに直交する正規直交基底を系統的に作り出す手法です。
シュミット直交化(Gram–Schmidt orthogonalization)は、線形独立なベクトルの組 {v₁, v₂, …, vₙ} から、互いに直交し長さが1の「正規直交基底」{u₁, u₂, …, uₙ} を構成するアルゴリズムです。グラム=シュミット法とも呼ばれます。
手順の基本的なアイデアは、各ベクトルから既に作った直交ベクトルへの「射影成分」を順番に取り除いていくことです。具体的には次のように行います。
- 最初のベクトル v₁ を正規化して u₁ を得る
- v₂ から u₁ 方向の成分を除いた残りを正規化して u₂ を得る
- v₃ から u₁・u₂ 方向の成分を除いた残りを正規化して u₃ を得る
- 以降、同様の操作を繰り返す
正規直交基底は内積の計算や展開係数の求め方が非常に単純になるため、応用上極めて便利です。特にQR分解(行列を直交行列と上三角行列に分解する手法)の基礎としてシュミット直交化が用いられ、数値線形代数の重要な道具となっています。
信号処理、量子力学における状態ベクトルの基底変換、機械学習の主成分分析(PCA)の基礎などでも活用される、線形代数の基本的かつ応用の広い手法です。
使い方・例文
物理シミュレーションで3次元空間の基底ベクトルが少しずつ歪んで直交性が失われてきた場合、シュミット直交化を定期的に適用することで正確な直交座標系を保つことができます。
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