シクロ付加反応とは?
しくろふかはんのう
シクロ付加反応とは、二つ以上の分子が環状に結合して新たな環構造を形成する有機化学反応で、ディールス・アルダー反応が代表例として知られています。
シクロ付加反応(cycloaddition reaction)とは、二種類の不飽和化合物がπ電子を共有しながら環状の結合を形成し、新しい環(複素環を含む)を持つ化合物を生成する有機化学反応の総称です。単純な付加反応とは異なり、複数の結合が同時に生成されます。
反応に関与するπ電子の数によって分類され、代表的なものは以下のとおりです。
- [4+2]シクロ付加(ディールス・アルダー反応):4πのジエンと2πのジエノフィルが反応して六員環を形成する。有機合成で最もよく使われるシクロ付加反応で、ノーベル化学賞(1950年)を受賞した
- [2+2]シクロ付加:二つのアルケンが反応して四員環(シクロブタン骨格)を形成する。熱的には禁制で、光照射下で進行することが多い
- [3+2]シクロ付加(1,3-双極子付加環化):アジドやニトロンなど3πの双極子化合物がアルケンと反応して五員環複素環を与える
シクロ付加反応は一段階で立体選択的に環を構築できるため、医薬品・天然物・機能性材料の合成において非常に重要な反応です。フロンティア軌道理論(HOMO-LUMO相互作用)によって反応性や立体化学を説明できることも特徴の一つです。
使い方・例文
有機合成の実験でシクロヘキセン誘導体を効率よく作りたい場合、ブタジエンとエチレンのディールス・アルダー反応、すなわち[4+2]シクロ付加反応を利用するのが典型的な手法です。
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