サラーフッディーン(サラディン)とは?
さらーふっでぃーん
サラーフッディーン(サラディン)は12世紀のイスラム世界の英雄的指導者で、十字軍からエルサレムを奪還したアイユーブ朝の創始者です。
サラーフッディーン(Salah ad-Din Yusuf ibn Ayyub、通称サラディン、1137〜1193年)は、12世紀のイスラム世界を代表する軍事指導者・政治家です。クルド系の出身で、ザンギー朝に仕えた後に独立し、エジプト・シリアを中心とするアイユーブ朝を建国しました。
サラーフッディーンの名を世界史に刻んだのは、1187年のハッティンの戦いと、それに続くエルサレム奪還です。1099年の第一回十字軍以来キリスト教徒の支配下にあったエルサレムを、サラーフッディーンはハッティンの戦いで十字軍を壊滅させた後に包囲・陥落させました。この勝利は第三回十字軍(リチャード1世が参加)を招きましたが、長期に及んだ交渉と戦闘の末、エルサレムはイスラム側が保持することで終結しました。
注目すべき点は、エルサレム陥落の際にキリスト教徒市民を虐殺せず、身代金を支払えない貧しい人々まで解放したとされる寛大な処置です。この振る舞いは敵対するキリスト教側にも広く称えられ、騎士道精神の体現者として後世に語り継がれました。サラーフッディーンはイスラム世界のみならず、ヨーロッパの中世文学や騎士道ロマンスにおいても高潔な英雄として描かれることが多い、稀有な歴史的人物です。
使い方・例文
十字軍の歴史や中東の歴史を学ぶ授業で、エルサレムをめぐる攻防を象徴する人物としてサラーフッディーンが紹介されます。
この用語をシェア
最終更新: