クロマチウムとは?
くろまちうむ
クロマチウムとは、嫌気条件下で硫化水素を利用して光合成を行う紅色硫黄細菌の一属で、酸素を放出しない独特の光合成(不完全光合成)を行うことで知られています。
クロマチウム(Chromatium)は、プロテオバクテリア門ガンマプロテオバクテリア綱に属する紅色硫黄細菌の一属です。嫌気的な光合成細菌の典型として、光合成・微生物生態学の教材や研究でたびたび取り上げられます。
光合成の特徴として、クロマチウムは光を利用してエネルギーを得ますが、水ではなく硫化水素(H₂S)を電子供与体(水素源)として使います。そのため、植物や藻類・シアノバクテリアとは異なり酸素を発生させません。この光合成を「不完全光合成」または「酸素非発生型光合成」と呼び、硫化水素を酸化して元素硫黄を菌体内または周囲に析出させます。
生息環境は、湖底・塩湖・干潟・硫泉など光が届く範囲で硫化水素が豊富な嫌気性環境です。酸素があると生育できない偏性嫌気性菌であり、光と硫化水素の両方が揃う場所にのみ密なコロニーを形成します。
硫黄循環への貢献として、硫化水素を消費して硫黄・硫酸塩に変換することで、嫌気的な湖や沿岸域における硫黄の循環に貢献しています。また、細菌光合成の多様性・進化を研究する上でのモデル生物としても重要な位置を占めています。
使い方・例文
クロマチウムは微生物生態学・光合成の多様性・嫌気的環境の硫黄循環を解説する講義や教科書で代表例として登場します。硫化水素濃度の高い温泉や干潟の土壌調査でも観察されます。
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