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クロネッカー積とは?

くろねっかーせき

2つの行列から、それぞれの要素のすべての組み合わせを持つより大きな行列を作る演算です。

クロネッカー(Kronecker product)とは、m×n行列Aとp×q行列Bに対して定義される演算で、結果はmp×nqの大きな行列になります。具体的には、Aの各(i,j)成分a_{ij}に対してp×q行列a_{ij}Bを対応させ、これらをブロック行列として並べたものです。テンソル積の行列表現ともいえます。

ドイツの数学者レオポルト・クロネッカーにちなんで命名されており、行列のテンソル積を明示的に行列として記述するための標準的な道具です。クロネッカー積は一般に可換ではありません(A⊗B≠B⊗Aが多い)が、混合積性質((A⊗B)(C⊗D)=(AC)⊗(BD))という便利な公式を持ちます。

クロネッカー積の重要な応用のひとつが行列方程式AXB=Cの解法で、vec演算子(行列を列ベクトル化する操作)と組み合わせることで、方程式を(B^T⊗A)vec(X)=vec(C)という通常の線形方程式に帰着できます。これは統計学・制御理論・信号処理で頻繁に登場する行列方程式の解法を統一的に与えます。

量子情報・量子コンピュータの分野では、複数の量子ビットの状態空間がテンソル積で記述されるため、クロネッカー積はゲート演算の行列表現として本質的な役割を果たします。

使い方・例文

量子コンピュータで2量子ビットに作用するゲートを行列で表すとき、各量子ビットへのゲート行列のクロネッカー積として記述します。

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