クオリアとは?
くおりあ
クオリアとは、痛みや赤さなど、意識的な経験がもつ主観的な感覚の質そのものを指す哲学・認知科学の概念です。
クオリア(qualia、単数形:quale)とは、意識的な経験において感じられる主観的な感覚の質のことです。たとえば「赤い色を見たときに感じる赤さ」「痛みの痛さ」「コーヒーの苦み」のように、その経験をした本人にしかわからない内側からの感覚を指します。
この概念は哲学者C・I・ルイスが20世紀初頭に用い、後にダニエル・デネットやデイヴィッド・チャーマーズらの議論によって広く知られるようになりました。チャーマーズは「意識のハード・プロブレム」という枠組みの中でクオリアを重要視し、「なぜ物理的・機能的な情報処理が主観的な感覚を生み出すのか」という問いを提起しました。
クオリアが哲学的に重要とされる理由は次の点にあります。
- 脳の神経活動だけでは「感じる」という質的側面を説明しきれないように見える
- 「逆クオリア」や「哲学的ゾンビ」などの思考実験で議論を深められてきた
- 人工知能が本当に意識を持つかどうかの議論にも直結する
心の哲学・認知科学・AI研究において現在も活発に議論されており、クオリアの存在をめぐっては否定論・肯定論ともに根強い支持があります。
使い方・例文
「ロボットが『赤い』と認識しても、人間が感じるあの『赤さ』のクオリアがあるかどうかは別問題だ」というように、AI研究や哲学の議論でよく登場します。
この用語をシェア
最終更新: