カイコ(蚕)とは?
かいこ
カイコ(蚕)とは、絹糸の原料となる繭を作る昆虫で、人類が数千年にわたって絹生産のために家畜化し続けてきた唯一の完全家畜化昆虫です。
カイコ(蚕、学名:Bombyx mori)は、チョウ目カイコガ科に属する昆虫で、野生には生息せず人の手によってのみ繁殖する完全家畜化昆虫です。原産は中国と考えられており、絹の原料(シルク)を生産するために数千年前から飼育されてきました。中国では紀元前3000年頃から養蚕が始まったとされています。
カイコの一生は卵→幼虫(5齢)→さなぎ(繭)→成虫(カイコガ)の完全変態です。幼虫期は約25〜30日間で、クワ(桑)の葉のみを食べて成長し、終齢幼虫になると口から絹糸を吐いて約3日かけて繭(まゆ)を作ります。1頭の繭から取れる糸は長さ1,000〜1,500m程度に及びます。
繭から生糸(きいと)を取り出す工程を「製糸(せいし)」といい、複数の繭を熱湯でほぐして糸を合わせ、均一な太さの生糸に仕上げます。この生糸が絹織物の原料となります。
日本では明治・大正期に養蚕・製糸業が一大輸出産業として発展しましたが、化学繊維の普及とともに衰退しました。現在は、絹織物用の養蚕のほか、医療用素材・バイオ素材・食品(さなぎの利用)としての研究も進んでいます。
使い方・例文
「カイコ(蚕)が吐き出す一本の糸は非常に細く丈夫で、複数の繭の糸を合わせてはじめて絹糸として使える太さになる」というように、絹・養蚕・日本の近代産業の解説でよく登場します。
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