ウスタラゴ・マイディスとは?
うすたらごまいでぃす
ウスタラゴ・マイディスとは、トウモロコシに感染する黒穂病菌の一種で、メキシコ料理の食材「ウィトラコチェ」としても知られる菌類です。
ウスタラゴ・マイディス(Ustilago maydis)は、担子菌門黒穂菌科に属するトウモロコシの病原菌です。感染したトウモロコシの実・葉・茎・穂などの組織が肥大化し、黒い胞子の塊(黒穂・こくほ)を形成します。この状態を「トウモロコシ黒穂病(コーン・スマット)」と呼びます。
農業上は害菌として扱われますが、メキシコおよびメキシコ系料理の文化圏ではウィトラコチェ(huitlacoche)と呼ばれ、珍重される食材です。感染によって肥大した灰〜黒色のコブ状組織は、まだ胞子が成熟しきっていない若い段階で収穫し、食用にします。風味はトリュフやマッシュルームに例えられることがあり、タコス・スープ・クレープなどに使われます。「メキシコのトリュフ」と呼ばれることもあります。
科学研究の分野でも重要な生物です。
- 菌と植物の相互作用(病原性・寄生機構)の研究モデル生物として広く使われています。
- ゲノムが解読されており、植物免疫・菌類の進化を研究する際の参照種となっています。
- バイオテクノロジー分野では酵素生産や代謝産物の研究対象でもあります。
日本ではほとんど知られていませんが、トウモロコシの産地では黒穂病の発生が問題となることがあります。一方、食文化としての活用はほぼメキシコ・中米に限られており、日本ではごく一部の輸入食材店や専門レストランでしか見られません。
使い方・例文
「メキシコシティのレストランでは、ウスタラゴ・マイディスが感染したトウモロコシから作るウィトラコチェのタコスが高級食材として提供されている」のようにメキシコ料理・菌類の解説で登場します。
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