ウィリアム・ナン・リプスコムとは?
うぃりあむなんりぷすこむ
ウィリアム・ナン・リプスコムは、ホウ素化合物の化学結合の構造と性質を解明し、1976年にノーベル化学賞を受賞したアメリカの化学者です。
ウィリアム・ナン・リプスコム(William Nunn Lipscomb Jr.、1919〜2011年)は、アメリカの化学者で、ボランと呼ばれるホウ素水素化合物(ボロン水素化物)の構造と化学結合を詳細に解明したことで知られています。
ホウ素は炭素と異なり、通常の原子価理論では説明できない多中心結合という特殊な化学結合を形成します。リプスコムはX線結晶解析を駆使して多様なボラン化合物の立体構造を解析し、2電子3中心結合という概念を用いてその結合様式を理論的に体系化しました。
彼の研究の特徴と意義は次のとおりです。
- ボラン類の立体構造を精密なX線解析で明らかにした
- 非古典的な化学結合(多中心結合)の理解を深めた
- 化学結合論の発展に大きく貢献した
- タンパク質などの構造解析にも応用できる手法を開拓した
また、リプスコムはハーバード大学で長く教鞭をとり、多くの優秀な化学者を育てた教育者としても知られています。1976年のノーベル化学賞受賞は、無機化学・構造化学の分野における彼の理論的・実験的貢献を高く評価したものです。
使い方・例文
無機化学の教科書やホウ素化合物の構造を学ぶ授業で、多中心結合の概念を確立した化学者としてリプスコムの名前が紹介されます。
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