アントニオ・サラザールとは?
あんとにおさらざーる
アントニオ・サラザールとは、20世紀のポルトガルで約40年にわたり独裁体制「エスタード・ノーヴォ」を維持した首相・独裁者です。
アントニオ・デ・オリヴェイラ・サラザール(1889〜1970年)は、ポルトガルの政治家・経済学者で、1932年から1968年にかけて首相として国家を率い、「エスタード・ノーヴォ(新国家)」と呼ばれる保守的・権威主義的体制を確立・維持した人物です。
コインブラ大学の経済学教授であったサラザールは、1928年に財務大臣として政権に入り、財政再建に成功したことで政治的権力基盤を確立しました。1933年に新憲法を制定し、カトリックの伝統・家族・権威・秩序を重視する独自のファシズム的ナショナリズム体制を築きました。政治的反対運動は秘密警察(PIDE)によって弾圧され、言論・結社の自由は強く制限されました。
経済的には農業・中小企業を重視する保守的政策を続け、ポルトガルの工業化を意図的に抑制したと批判される一方、財政規律を重んじた結果として国の財政は長期にわたり比較的安定していました。対外的にはアフリカ植民地(アンゴラ・モザンビークなど)を保持し続け、1960年代の独立運動に対して長期にわたる植民地戦争を続けました。
1968年に健康を損ない実権を失い、1970年に死去しました。その後1974年の「カーネーション革命」によって体制は崩壊し、ポルトガルは民主化を迎えました。
使い方・例文
「ポルトガルの20世紀史や南欧の権威主義体制を論じる場面では、サラザールはスペインのフランコと並んで必ず言及される指導者です。」
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