アル・キンディーとは?
あるきんでぃー
アル・キンディーは9世紀のアラブ哲学者で、古代ギリシャ哲学をイスラム世界に導入した「アラブ人の哲学者」と称される思想家です。
アル・キンディー(Al-Kindī、801年頃〜873年頃)は、アッバース朝時代のバグダードで活躍したアラブ人哲学者・科学者です。フルネームはアブー・ユースフ・ヤアクーブ・イブン・イスハーク・アル=キンディーといい、「最初のアラブ人哲学者(Faylasūf al-ʿArab)」として知られています。
アル・キンディーの最大の功績は、古代ギリシャの哲学・科学文献をアラビア語に翻訳・整理し、イスラム圏に導入したことです。アリストテレス・プラトン・新プラトン主義の著作を積極的に収集・注釈し、イスラム哲学(ファルサファ)の基礎を築きました。
著作は哲学・数学・天文学・医学・音楽・光学・錬金術にまたがる非常に広い分野に及び、その数は200点以上とも言われています。特に光学の分野では、視覚は目から光が発射されるのではなく外部の光が目に入ることで生じるという説を展開し、後のイブン・アル=ハイサム(アルハゼン)の光学研究に先鞭をつけました。
また音楽論においては、音程の数学的分析を行い、音楽と人間の感情の関係を論じるなど、音楽療法に通じる思想も展開しています。アル・キンディーの仕事はイスラム黄金時代の幕を開けた知識人として高く評価されています。
使い方・例文
イスラム哲学の入門書では「アル・キンディーはギリシャ哲学をイスラム世界に持ち込み、後のアヴィセンナやアヴェロエスへの道を開いた」として最初期に登場します。
この用語をシェア
最終更新: