アルバート・ハーシュマンとは?
あるばーとはーしゅまん
アルバート・ハーシュマンは、20世紀のドイツ系アメリカ人経済学者で、開発経済学の先駆者として知られ、「離脱・発言・忠誠」という概念でも広く引用される思想家です。
アルバート・ハーシュマン(Albert O. Hirschman、1915〜2012年)は、ドイツ・ベルリン出身の経済学者・社会科学者です。ユダヤ系ドイツ人として生まれ、ナチス台頭を逃れてフランス・イギリス・イタリアを転々とし、スペイン内戦にも参加した後、アメリカへ移住しました。
開発経済学の分野では、主著『経済発展の戦略』(The Strategy of Economic Development、1958年)において「不均衡成長戦略」を提唱しました。経済発展は均衡的な投資よりも、特定の産業への集中投資が連鎖的な経済活動(前方連関・後方連関)を引き起こすことで進むという考え方で、従来の均衡発展論に対する根本的な挑戦でした。
また、代表作『離脱・発言・忠誠』(Exit, Voice, and Loyalty、1970年)では、組織や国家の衰退に対して人々がとる反応を「離脱(別の選択肢へ移る)」「発言(内部から異議を唱える)」「忠誠(留まり続ける)」の三類型で整理しました。この枠組みは経済学・政治学・組織論・社会運動論など多分野で応用されており、現代でも広く参照されています。
ハーシュマンの思想の特徴は、複雑な社会現象を単純化せず、逆説と曖昧さの中に知恵を見出す「偏見に抗う」姿勢にあります。
使い方・例文
「消費者が不満を持ったとき、他社製品に切り替える(離脱)か、クレームを言う(発言)かというハーシュマンの枠組みは、マーケティング研究でも頻繁に引用されます。」
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