TCASとは?
てぃーかす
TCASとは、航空機同士の空中衝突を防ぐために機上で自動的に回避指示を出す衝突防止装置のことです。
TCAS(Traffic alert and Collision Avoidance System:航空機衝突防止装置)とは、航空機に搭載され、周囲を飛行する他の航空機を検知して衝突の危険を乗員に知らせ、回避行動の指示を出すシステムです。航空管制官の指示とは独立して機上で自律的に動作するのが特徴です。
TCASはトランスポンダ(ATC用送受信機)を用いて周囲の航空機と電波を交換し、相対位置・高度・接近速度を計算します。衝突の恐れがある場合、まず音声と画面でパイロットに「トラフィックアドバイザリ(TA)」を発して注意を促し、さらに危険度が高まると「レゾリューションアドバイザリ(RA)」として具体的な上昇または降下の指示を出します。
システムの主な特徴は以下の通りです。
- 複数機が同時にRAを発した場合、機体間で交信し互いに矛盾しない回避方向を調整
- パイロットはRAに従う義務があり(管制指示より優先)
- 現在のTCAS IIが主流で大型旅客機への搭載が義務付けられている国・地域が多い
- ADS-Bなど新技術との統合も進んでいる
1978年のサンディエゴ空中衝突事故など複数の重大事故を受けて開発が進められ、米国では1980〜90年代にかけて搭載義務化が進みました。TCASの普及により、空中衝突事故の件数は大幅に減少しており、航空安全の要となっています。
使い方・例文
航空機がニアミス状態になると、コックピットのディスプレイと音声でTCASが「クライム(上昇せよ)」「ディセンド(降下せよ)」と指示を出し、パイロットはその指示に従って回避行動をとります。
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