黒鉛とは?
こくえん
黒鉛とは、炭素のみからなる鉱物・結晶の一形態で、鉛筆の芯や電極など幅広い用途に使われる柔らかい黒色の物質です。
黒鉛(こくえん、Graphite)は、炭素(C)原子のみで構成される炭素の同素体の一つです。同じく炭素でできたダイヤモンドとは異なり、炭素原子が六角形の層状構造(グラフェン層)を形成して積み重なった構造を持ちます。この層間の結合が弱いため、層同士が簡単にズレて薄く剥がれる性質があります。
黒鉛の主な特性は以下の通りです。
- モース硬度1〜2と非常に柔らかく、指で触れると黒く汚れる
- 金属光沢を持つ黒色〜灰黒色の外観
- 層に沿って電気をよく通す(導電性が高い)
- 融点が約3600℃と非常に高く、耐熱性に優れる
- 化学的に安定で反応しにくい
最も身近な用途は鉛筆の芯です。「鉛」という字が入りますが鉛(Pb)は含まれておらず、黒鉛と粘土を混ぜて焼き固めたものが芯の正体です。工業的には電気炉の電極・原子炉の中性子減速材・潤滑剤・リチウムイオン電池の負極材として重要です。
近年は黒鉛を一原子層だけ取り出した「グラフェン」が注目を集めており、その優れた電気伝導性・強度・柔軟性から次世代材料として研究が進んでいます。
使い方・例文
「鉛筆で書いた線の正体は黒鉛の粒子で、消しゴムで擦ると黒鉛が紙の繊維から取れて消える仕組みになっている」という場面でよく説明されます。
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