電子ビーム加工とは?
でんしびーむかこう
電子ビーム加工とは、真空中で高速に加速した電子ビームを工作物に照射し、その熱エネルギーによって溶融・蒸発させて穴あけや切断・溶接を行う加工技術のことです。
電子ビーム加工(Electron Beam Machining、EBM)は、電子銃から放出された電子を高電圧(数十kV〜数百kV)で加速し、磁気レンズで極めて細いビームに集束させて工作物表面に照射する加工法です。電子の運動エネルギーが工作物に当たった際に熱エネルギーへと変換され、局所的に極高温(数千℃以上)が生じて材料が溶融・蒸発します。
電子ビーム加工の主な特徴は次の通りです。
- スポット径を数マイクロメートルまで絞れるため、微細加工・超精密穴あけが可能
- 加工エネルギーを電気的に精密に制御でき、再現性が高い
- 真空中での加工のため酸化・汚染がなく、清浄な加工面が得られる
- 導電性・非導電性を問わずほぼあらゆる材料に適用可能
応用範囲は広く、穴あけ・切断・溶接(電子ビーム溶接)・熱処理・蒸着などに使われます。特に電子ビーム溶接は、深溶け込みで歪みが小さい特性から航空宇宙・原子力・医療機器などの高精度溶接に用いられています。また、電子ビームを使ったリソグラフィは半導体製造における回路描画にも応用されています。
使い方・例文
タービンブレードに直径数十マイクロメートルの冷却孔を多数あける精密加工や、宇宙機器の金属部品を高真空中で深溶け込み溶接する場面で電子ビーム加工が用いられます。
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