退行とは?
たいこう
退行とは、ストレスや不安を感じたときに、以前の発達段階の行動や感情表現に戻ってしまう心理的な反応のことです。
退行(たいこう)とは、心理学・精神分析の用語で、個人が強いストレス・不安・葛藤に直面したとき、以前のより幼い発達段階の行動・思考・感情パターンへと逆戻りしてしまう現象を指します。フロイトの精神分析理論において防衛機制のひとつとして位置づけられました。
退行は無意識のうちに起こることが多く、現実の困難から逃れるために心が過去の「安全だった時期」に戻ろうとする働きと考えられています。たとえば次のような行動として現れます。
- 大人がストレス時に指しゃぶりや爪かみをする
- 自立していた子どもが弟や妹の誕生をきっかけに夜泣きや甘えが増える
- 病気・入院中に普段よりも依存的・子どもっぽい言動になる
- 受験や就職などの大きなプレッシャー下で幼児的な不安感や泣き方をする
退行は必ずしも病的なものではなく、一時的に精神的な負荷を軽くするための自然な適応反応として機能することもあります。しかし長期間持続する場合や日常生活に支障をきたす場合は、専門家によるケアが必要になることもあります。
なお「退行」は医学・生物学・哲学などでも用いられますが、日常語としては主に心理的な後退・幼児化の意味で使われます。
使い方・例文
受験のプレッシャーで食欲をなくし甘えが強くなった受験生の様子を「退行が見られる」と表現するような場面で使われます。
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