本文へスキップ

農業遺産とは?

のうぎょういさん

農業遺産とは、何世代にもわたり受け継がれてきた伝統的な農業システムや農村の文化景観を保全・継承するための国際的な認定制度です。

農業遺産は、FAO(国連食糧農業機関)が2002年に創設した世界重要農業遺産システム(GIAHS: Globally Important Agricultural Heritage Systems)中心に語られる概念です。単なる農業技術の遺物ではなく、生物多様性・景観・知識・文化が一体となった「生きた農業システム」を対象としています。

GIAHSに認定されるためには、食料と生計の安全保障、農業生物多様性、地域の知識体系、文化・価値観・社会組織、そして景観と土地・水管理という5つの基準を満たす必要があります。世界各地で認定が進んでおり、棚田農業、伝統的な灌漑システム、複合農林業などが代表例として挙げられます。

日本においては、GIAHSに対応する国内制度として日本農業遺産が農林水産省によって設けられています。能登の里山里海、静岡の茶草場農法、大崎耕土の伝統的水田農業など、各地の個性豊かな農業システムが認定を受けています。

農業遺産の意義は、伝統農法や生物多様性の保全にとどまらず、農村観光(アグリツーリズム)の振興や地域ブランドの確立、さらには若い世代への農業技術・文化の継承にも大きく貢献します。

使い方・例文

「能登の里山里海」や「静岡の茶草場農法」はGIAHSに認定された日本の農業遺産であり、伝統的な農業・生態系の保全活動が国際的に評価されています。

この用語をシェア

𝕏 でポスト LINE

最終更新:

関連用語