自然独占とは?
しぜんどくせん
自然独占とは、規模の経済が非常に強く働くため、一社が市場全体を供給する方が社会的に効率的となる産業構造のことです。
自然独占(natural monopoly)とは、ある産業において、生産規模が大きくなるほど平均費用が下がり続けるため(費用逓減産業)、複数の企業が競合するより一社が市場全体を独占的に供給する方がコスト効率上優れている状態を指します。
自然独占が生じやすい背景には、インフラ整備に莫大な固定費用がかかる一方、追加的なサービス提供のための変動費用は低いという産業特性があります。一度パイプラインや送電線、鉄道線路を敷設してしまえば、利用者が増えても追加コストは小さいため、規模が大きい事業者ほど効率的になります。
自然独占が見られる代表的な産業は以下のとおりです。
- 電力・ガス・水道などのエネルギー・公益事業
- 鉄道・高速道路などの交通インフラ
- 固定電話・通信回線などの通信インフラ
しかし自然独占に任せると、独占企業は高い価格を設定して消費者余剰を搾取する恐れがあります。そのため多くの国では、料金規制・参入規制・公営企業化などの規制政策が採られています。近年は技術革新により一部の自然独占産業で競争が導入されるケース(電力小売自由化など)も増えています。
使い方・例文
電力会社や水道事業は、送電線や水道管の整備に莫大な固定費がかかるため自然独占が生じやすく、政府による料金規制の対象となっています。
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