臨界期とは?
りんかいき
臨界期とは、言語や視覚など特定の能力が発達するために最も感受性が高い時期のことで、この時期を過ぎると同等の習得が困難になるとされる発達上の概念です。
臨界期(critical period)とは、生物の発達において特定の機能や能力が獲得・形成されるために最も適した、感受性の高い時間帯のことです。この時期に適切な経験や刺激を受けると能力が正常に発達しますが、臨界期を過ぎると同じ刺激を与えても同等の発達が得られにくくなります。
最もよく知られる例が言語習得の臨界期です。幼少期(一般的に思春期前後まで)に母語に触れた子どもはほぼ自然に言語を習得できますが、言語入力が遮断されていた場合や第二言語を成人後に学ぶ場合は、発音・文法の習得に困難が生じやすいことが報告されています。言語学者のエリック・レネバーグらがこの考え方を体系化しました。
また、視覚の臨界期も重要で、生後早期に片目への視覚入力が遮断されると弱視が生じる場合があり、早期治療が求められる根拠となっています。その他、音楽的耳の発達や愛着形成(アタッチメント)にも臨界期に相当する感受性期があるとされます。
教育分野では、幼児期の豊かな学習環境の提供が重視される理論的根拠のひとつとして臨界期の概念が引用されることがあります。ただし「臨界期を過ぎると一切習得できない」という極端な解釈は正確でなく、感受性が相対的に低下するという考え方が現在は主流です。
使い方・例文
「外国語習得には臨界期があり、幼少期からの環境が大切だ」というように、語学教育や発達心理の文脈で使われます。
この用語をシェア
最終更新: