脾洞とは?
ひどう
脾洞とは、脾臓の赤脾髄に存在する特殊な血管腔であり、老化した赤血球をろ過して破壊する「血液の浄化フィルター」として機能します。
脾洞(ひどう、splenic sinusoid / venous sinus)は、脾臓の赤脾髄に存在する特殊な洞様毛細血管(シヌソイド)のことです。通常の毛細血管とは異なり、内皮細胞どうしの隙間が広く、細胞が通過できる構造を持つことが大きな特徴です。
脾臓には動脈から流れ込んだ血液が、白脾髄・辺縁帯を経て赤脾髄の索(ビルロート索)と脾洞を通り、静脈へと流れ出る経路があります。このとき老化・損傷した赤血球は変形能が低下しているため、脾洞の狭い隙間をうまく通過できず、索内で破壊・貪食されます(脾内溶血)。これにより血液中の不良な赤血球が除去されます。
脾洞が担う主な機能は次のとおりです。
- 老化赤血球・異形赤血球のろ過と除去
- マラリア原虫に感染した赤血球の選択的破壊
- 鉄・ヘモグロビンの回収と再利用
- 血小板の貯蔵(健常時は血小板の一部が脾臓に滞留)
脾機能亢進症では脾洞での破壊が過剰になり、貧血・白血球減少・血小板減少が起こります。一方、脾臓を摘出すると変形した赤血球が血液中に長期間残存するようになります。脾洞の構造は、免疫学・血液学の研究においても注目される微細構造です。
使い方・例文
「マラリア治療薬の研究では、脾洞が感染赤血球を選別して排除するメカニズムが参考にされている」のように、血液学や感染症の解説で用いられます。
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