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脱個人化とは?

だつこじんか

脱個人化とは、集団の中で個人としての自覚責任感が薄れ、集団全体の行動に同調しやすくなる心理現象です。

脱個人化(deindividuation)は、社会心理学概念で、人が集団の中に埋没することで自己意識が低下し、個人としての責任感や規範意識が弱まる現象を指します。この概念はもともとフランス社会学者ギュスターヴ・ル・ボンが「群衆心理」として記述し、後にレオン・フェスティンガーらが実験社会心理学の文脈で定式化しました。

脱個人化が生じる主な条件としては以下が挙げられます。

  • 匿名性の高い状況(マスク・制服・夜間などで個人が特定されにくい)
  • 大集団への帰属感(群衆・応援団・オンラインコミュニティなど)
  • 感情的な高揚状態(興奮・恐怖・怒りなど)
  • 外部への注意の集中(共通の対象への没入)

脱個人化が起きると、通常は抑制されている攻撃的な行動や反社会的行動がとりやすくなることが実験的に示されています。フィリップ・ジンバルドーのスタンフォード監獄実験は脱個人化の影響を示した有名な研究のひとつです。一方で、集団の規範が親社会的である場合は、脱個人化によってむしろ協力行動が促進されるという研究もあります。

現代では、インターネット上の匿名コミュニケーションやSNSにおける集団的な誹謗中傷が脱個人化の文脈で分析されており、オンラインでの攻撃的行動のメカニズムを理解するうえで重要な概念となっています。

使い方・例文

スポーツ観戦の熱狂した群衆の中で、普段は穏やかな人物が過激な言動をとってしまうことがあります。これは脱個人化によって個人としての自制心が低下した状態の一例です。インターネット上の匿名掲示板での集団的な攻撃行動にも同様の現象が見られます。

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