紅花染めとは?
べにばなぞめ
紅花(べにばな)の花びらから抽出した染料を使う日本の伝統的な染色技法です。
紅花染め(べにばなぞめ)とは、キク科の一年草・紅花(カルサミン色素を含む)の花びらを用いた染色技法です。古来より日本や中国、エジプトでも使われてきた歴史ある手法で、日本には飛鳥時代ごろに大陸から伝わったとされています。
染色の仕組みとして、紅花の花びらにはカルサミン(赤色)とサフラワーイエロー(黄色)の二種類の色素が含まれます。水に溶けやすい黄色素を先に除去し、残ったカルサミンをアルカリ性の灰汁(あく)で溶かして布に浸み込ませ、酸で発色・固着させます。染め上がりの色は明るい緋色から深い赤まで、濃淡によって幅があります。
代表的な産地として、山形県山形市の「最上紅花(もがみべにばな)」が有名で、江戸時代には京や江戸へ紅花を大量に出荷し、特産品として栄えました。紅花染めの布や着物は高価で、公家や武家の礼装に用いられ、一般庶民には容易に手が届かない高級品でした。
現代では化学染料の普及により生産量は激減しましたが、伝統工芸として継承され、着物や帯、小物などに活用されています。天然染料ならではの深みと自然な風合いが再評価され、サステナブルファッションの観点からも注目されています。
使い方・例文
山形の伝統工芸品として知られる紅花染めの着物は、鮮やかな緋色が特徴で、結婚式や成人式などの晴れの場で着用されます。
この用語をシェア
最終更新: