磁気流体力学とは?
じきりゅうたいりきがく
磁気流体力学とは、電気的導電性を持つ流体と磁場の相互作用を扱う物理学の一分野のことです。
磁気流体力学(じきりゅうたいりきがく、Magnetohydrodynamics; MHD)は、電気を通す流体(プラズマ・液体金属など)と磁場が互いに及ぼし合う影響を研究する物理学の分野です。流体力学と電磁気学を統合した理論体系であり、20世紀半ばにハンネス・アルヴェーンが基礎を確立し、ノーベル物理学賞を受賞しました。
磁気流体力学の基本的な考え方は、流体が動くと電流が生じて磁場を変化させ、その磁場の変化が再び流体の運動に力(ローレンツ力)を及ぼす、という相互フィードバックにあります。この相互作用を記述するために、ナビエ=ストークス方程式とマクスウェル方程式を組み合わせたMHD方程式が用いられます。
磁気流体力学が応用される主な分野は次のとおりです。
- 天体物理学:太陽フレア・コロナ・恒星内部・銀河磁場の理解
- 核融合研究:トカマク装置でプラズマを磁場で閉じ込め制御する技術の基礎
- 地球物理学:地球磁場を生み出す外核の液体鉄の対流運動(ジオダイナモ)の解明
- 工学:液体金属ポンプ・電磁ブレーキ・MHD発電などの技術開発
宇宙天気(太陽風や磁気嵐)の予測など、現代の科学・技術の多くの場面で磁気流体力学は欠かせない基礎理論となっています。
使い方・例文
「太陽表面で起きる爆発現象(フレア)のメカニズムを磁気流体力学のシミュレーションで解析する」というように、宇宙物理学や核融合研究の文脈で登場します。
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