真朱とは?
まそほ
真朱とは、硫化水銀を原料とする鮮やかな赤色の顔料・色名で、朱色の中でも純度が高く鮮やかな赤みが特徴です。
真朱(まそほ・しんしゅ)は、辰砂(硫化水銀、HgS)を精製して得られる天然の赤色顔料、またはその色そのものを指す日本の伝統色名です。「朱」は本来この硫化水銀系の赤を意味し、「真朱」はその中でも純粋で鮮やかなものを指す語です。
原料となる辰砂は、水銀と硫黄が結合した鉱物で、中国・日本・メキシコなどで採掘されました。古代から顔料・薬品・装飾として世界各地で利用されており、日本でも縄文・弥生時代の遺跡から出土するほど長い使用歴があります。奈良・飛鳥時代には神社建築の朱塗りや仏像の彩色、文書の朱印にも用いられました。
色としての真朱は、単純な「赤」よりも黄みがあり、やや橙に近い鮮やかな赤です。日本の伝統色体系では朱色・緋色・茜色と微妙に異なり、真朱は最も純粋な辰砂由来の鮮赤を指すとされます。
現代では硫化水銀の毒性への懸念から天然辰砂の使用は減り、合成硫化水銀(バーミリオン)や代替顔料が用いられています。伝統工芸・文化財修復・日本画の分野では今も素材や色調として参照される重要な色名です。
使い方・例文
神社の鳥居や漆器の朱塗りに使われる鮮やかな赤が真朱のイメージです。日本画の彩色や伝統染色の講義で「辰砂による真朱」として登場する色名です。
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