本文へスキップ

目的論的世界観とは?

もくてきろんてきせかいかん

目的論的世界観とは、自然や宇宙のすべての出来事には目的・方向性・意図があると捉える考え方です。

目的論的世界観(teleological worldview)は、ギリシア語の「テロス(telos=目的・終わり)」に由来し、万物がある目的や目標に向かって動いているという考え方です。因果関係を過去から現在へと説明する「原因論(機械論)」とは対照的に、目的論は未来の目標や完成形から現在の状態を説明しようとします。

古代ギリシアではアリストテレスが目的論的自然観を体系化しました。彼は事物の「四原因」(質料因・形相因・動力因・目的因)を挙げ、自然界のあらゆる変化は「エンテレケイア(内在的目的の実現)」へと向かうと論じました。たとえばどんぐりはオークの木になることを「目的」として成長するという見方です。

目的論的世界観が見られる主な分野は次のとおりです。

  • 宗教・神学:神が宇宙を特定の目的のために創造したという自然神学・設計論証
  • 歴史哲学:ヘーゲルの歴史における精神の自己実現、マルクスの歴史的唯物論
  • 生物学:進化論登場以前、生物の構造は設計目的の証拠とされていた

近代科学は機械論的・因果論的な説明を重視し、目的論的説明を自然科学から退けましたが、倫理学・政治哲学では「人間の生の目的(善き生とは何か)」を問う目的論的議論が現代も続いています。マッキンタイアらの共同体主義はその代表例です。

使い方・例文

「アリストテレスの目的論的世界観では、人間は本来ポリス(都市国家)の中で生きることを目的とする存在として捉えられる。」

この用語をシェア

𝕏 でポスト LINE

最終更新:

関連用語