目借時とは?
めかりどき
目借時(めかりどき)とは、春の眠気が誘われる時節を指す日本語の季語で、蛙が人の目を借りるという俗説に由来します。
目借時(めかりどき)は、春から初夏にかけての眠気を覚える時節を指す日本語の表現で、俳句では春の季語として用いられます。「目借り時」とも表記します。
語源には古来の俗説があり、春になって蛙が活動を始める際に人間の目を借りるため、人が眠くなるのだという言い伝えに基づいています。もちろん科学的な根拠はなく、春特有の暖かさや気候の変化によって眠気が生じやすい季節感を、詩的・説話的に表現したものです。春眠という言葉と通じる概念で、中国の詩「春眠暁を覚えず」でも同様の感覚が詠まれています。
実際に春に眠気が増す理由としては、気温の上昇による体温調節の変化や、日照時間の延長によるメラトニン分泌のリズム変化などが現代では知られています。目借時はそうした生理的現象を、蛙と結びつけた独特の日本語の感性が生み出した言葉です。
俳句や和歌においては、春ののどかさや人の気だるさを表現する際に用いられ、蛙の鳴き声とともに春の情景を描く言葉として珍重されてきました。日常語としてはほとんど使われなくなりましたが、古典文学や俳句を学ぶ際には重要な語彙のひとつです。
使い方・例文
俳句で「目借時うとうとしつつ本を閉じ」のように、春の昼下がりに眠気に誘われる情景を詠む際に用いられます。古典の授業や俳句の季語集でよく目にする言葉です。
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