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涵養域とは?

かんよういき

涵養域とは、氷河において雪や氷の積み重なり融解量を上回り、氷河の質量が増加している上部領域のことです。

涵養域(かんよういき)とは、氷河の上部に位置し、年間を通じて雪や氷の蓄積量が融解量を超える領域のことをいいます。英語では「accumulation zone」と呼ばれます。

この領域では、冬季に降り積もった雪が春・夏の融解シーズンを経ても完全には融けず、年々積み重なることで万年雪(フィルン)となり、さらに長い時間かけて氷河氷へと変質します。この変質過程では、雪の空隙が徐々に圧縮されて密度が高まり、最終的には氷河特有の青みがかった硬い氷になります。

涵養域は「平衡線高度(ELA:Equilibrium Line Altitude)」より上方に位置し、ELAよりも低い標高にある消耗域と対をなす概念です。気候が温暖化すると平衡線高度が上昇し、涵養域の面積が縮小します。涵養域の縮小は氷河の後退と直結するため、気候変動のモニタリング指標として世界中の研究者が注目しています。氷河全体に占める涵養域の面積比(AAR: Accumulation Area Ratio)は氷河の健全性を示す指標として広く用いられています。

使い方・例文

ヒマラヤやアルプスの高山帯では、標高が高いほど積雪が融けにくく涵養域が広がります。気候変動研究では涵養域の変化を衛星から観測し、氷河の縮小速度を評価します。

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