浮遊選鉱とは?
ふゆうせんこう
浮遊選鉱とは、鉱石を水と薬品の入った槽に入れ、気泡を使って有用鉱物を泡とともに浮かせて分離・濃縮する技術です。
浮遊選鉱(ふゆうせんこう、flotation)は、鉱物の表面の親水性・疎水性の違いを利用して、有用鉱物と不要な脈石鉱物を選択的に分離する湿式選鉱法です。20世紀初頭にオーストラリアで実用化され、現在では銅・亜鉛・鉛・金・モリブデンなど多くの金属鉱石の処理に欠かせない基幹技術となっています。
操作の基本的な流れは以下のとおりです。
- 鉱石を微粉砕してスラリー(泥状の懸濁液)にする
- 捕収剤(コレクター)を加えて目的鉱物の表面を疎水化する
- 起泡剤を加えて槽内に気泡を発生させる
- 疎水化した鉱物粒子が気泡に付着して浮上し、泡とともに掻き取られる
- 親水性の脈石は槽底に沈んで排出される
使用する薬品は鉱物の種類によって厳密に選定され、pH調整剤・抑制剤・活性剤などと組み合わせることで分離精度を高めます。たとえば硫化銅鉱石の処理では、黄鉄鉱を抑制しながら黄銅鉱だけを浮上させる工夫が施されます。
浮遊選鉱は低品位鉱石からでも効率的に有用成分を回収できるため、資源の有効利用・採算性の確保という観点から採掘業において非常に重要な役割を担っています。
使い方・例文
銅鉱山で採掘された岩石をそのまま製錬炉に入れると非効率なため、浮遊選鉱で銅分を数十倍に濃縮した「銅精鉱」を作ってから製錬工程に送る、という使い方が世界中の鉱山で行われています。
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