梵我一如とは?
ぼんがいちにょ
梵我一如とは、宇宙の根本原理「ブラフマン」と個人の本質「アートマン」は究極的に同一であるとするインド哲学の根本思想です。
梵我一如(ぼんがいちにょ)は、古代インドの哲学・宗教思想であるウパニシャッド哲学の中核をなす概念で、宇宙全体の根本原理である「梵(ブラフマン)」と個人の内なる自己・本質である「我(アートマン)」は、究極において同一であるという思想です。
「梵(ブラフマン)」は、すべての存在の根底にある普遍的・絶対的な実在を指します。一方「我(アートマン)」は、個々の人間の奥底にある真の自己・魂を指します。この二つが本質的に同一であるという洞察は、「タット・トヴァム・アシ(それ汝なり)」「アハン・ブラフマー・アスミ(私はブラフマンである)」などの「大文言(マハーヴァーキャ)」として表現されています。
この思想はおもにバーダーラーヤナが体系化した「ヴェーダーンタ哲学」に発展し、特にシャンカラ(8〜9世紀頃)の「不二一元論(アドヴァイタ)」で高度に体系化されました。シャンカラによれば、ブラフマンとアートマンの区別は「マーヤー(幻)」によるものであり、真の知識(ジュニャーナ)を得ることで解脱(モークシャ)に達するとされます。
日本には仏教と混合して伝わり、「梵我一如」という漢語表現で哲学・宗教の文脈に定着しています。西洋哲学のスピノザの汎神論やニーチェの思想との比較研究でも注目される概念です。
使い方・例文
ヨガや瞑想の実践は、この梵我一如の境地、すなわち個我が宇宙の根本と合一するという体験を目指す側面があります。哲学や比較宗教学の授業でも頻繁に取り上げられる概念です。
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