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最適通貨圏とは?

さいてきつうかけん

最適通貨圏とは、単一通貨を共有することで得られる便益が、独自の為替政策を失うコストを上回る地域的な経済圏の概念です。

最適通貨圏(Optimum Currency Area、OCA)とは、複数の国や地域が単一通貨を採用した場合に、経済的な安定と効率を達成できる地理的・経済的な範囲を指す概念です。1961年にロバート・マンデルが提唱し、その後マッキノンやケネンによって拡張されました。

単一通貨を採用すると、為替変動リスクの排除や取引コスト削減といった便益が生まれます。一方で、各国が独自の金融政策(利上げ・利下げ)や為替政策(自国通貨の切り下げ)を使って景気を調整する手段を失うというコストが生じます。

最適通貨圏の条件として議論される主な要素は次のとおりです。

  • 労働力の移動性が高い(不況の地域から好況の地域へ労働者が移れる)
  • 資本移動が自由で財政移転の仕組みがある
  • 経済構造が似ており、対称的なショックを受けやすい
  • インフレ率や経済成長率が近い水準にある

ユーロ圏はこの理論の最大の実践例です。ただし、南欧諸国と北欧諸国では経済体質が大きく異なり、2010年代の欧州債務危機ではユーロ圏が「最適通貨圏の条件を満たしていないのではないか」という議論が再燃しました。

使い方・例文

「ユーロ圏の成立は最適通貨圏理論を現実に試みた代表例ですが、加盟国間の経済格差が大きいため、財政危機の際に通貨切り下げという調整手段を持てないという問題が顕在化しました。」

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