撰集とは?
せんしゅう
撰集とは、勅命や個人の発意によって詩歌・文章などを選び集めて編纂した詩文集・歌集のことです。
撰集(せんしゅう)とは、一定の基準や意図のもとに優れた詩歌・文章・説話などを選び集めて編纂した書物のことを指します。「撰」は「えらぶ」という意味で、単なる個人の作品集とは異なり、複数の作者の作品を選者が収録・編集した点が特徴です。
日本文学における撰集の代表は、天皇や上皇の命(勅命)によって編纂された「勅撰和歌集」です。最初の勅撰和歌集は延喜5年(905年)に成立した『古今和歌集』で、紀貫之らが撰者となりました。以後、『後撰和歌集』『拾遺和歌集』と続き、最終的に二十一代集まで編纂されました。これらは「二十一代集」と総称されます。
勅撰集に対して、個人が自らの裁量で編んだものを「私撰集」といいます。藤原公任による『三十六人集』や能因による『玄々集』などが知られています。また、仏教説話を集めた『今昔物語集』や漢詩文の撰集なども広義の撰集に含まれます。
撰集は単なる作品の収録にとどまらず、収録作品の配列・詞書(ことばがき)の整備・仮名序や真名序の執筆など、高度な編集作業を伴います。選者の美意識・時代の詩歌観が色濃く反映されるため、文学史・文化史の研究において重要な資料となっています。
使い方・例文
「『古今和歌集』は日本最初の勅撰集として、その後の撰集のモデルとなり、和歌の規範を定める上で大きな役割を果たした。」
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