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推力偏向ノズルとは?

すいりょくへんこうのずる

推力偏向ノズルとは、航空機やロケットのエンジン噴射方向を変えることで、機体の姿勢や飛行方向を制御する装置のことです。

推力偏向ノズル(スラストベクタリングノズル)とは、ジェットエンジンロケットエンジンが噴射するガスの方向を可変にすることで、翼や舵面による空力制御では難しい領域での機動性や姿勢制御を実現する技術・装置です。

通常の航空機は翼のエルロンや垂直尾翼の舵面で飛行方向を制御しますが、超低速時や高迎角の状態では空気力学的な舵面の効きが低下します。推力偏向ノズルを用いると、このような状況でもエンジンの噴射方向を変えることで機体を制御できます。主な用途と方式は以下の通りです。

  • 戦闘機への搭載:F-22やロシアのSu-35など、現代の高機動戦闘機で採用
  • 2次元偏向型:ノズルを上下方向にのみ動かす方式
  • 3次元偏向型:上下左右に自在に噴射方向を変えられる方式
  • ロケット・宇宙船への応用:ノズルを動かして飛行方向を修正する

推力偏向ノズルにより、戦闘機は通常の飛行速度範囲外での高機動飛行(コブラ機動など)が可能となり、空中戦や短距離離着陸性能の向上にも貢献しています。

使い方・例文

航空ショーで戦闘機が機首を急角度に持ち上げたまま失速せずに飛行するコブラ機動は、推力偏向ノズルによってエンジン推力の方向を制御することで実現されます。

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