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投企とは?

とうき

投企とは、ハイデガー存在論において、人間が自らの可能性へ向かって自己を投げかけ、未来に向けて自己を形成していく存在の在り方を指す概念です。

投企(とうき)は、ドイツ語の「Entwurf(エントヴルフ)」の日本語訳で、マルティン・ハイデガー哲学における中心概念のひとつです。文字どおりには「草案・設計図」を意味し、ハイデガーは人間(ダーザイン)が自らの可能性へと向けて自己を投げかける(投げ出す)動きを投企と呼びました。

ハイデガーによれば、人間は過去(被投性)から現在を経て未来の可能性へと開かれている存在です。投企とは、その未来の可能性に向かって自己を理解し、形づくっていく働きを指します。具体的には次のような側面を持ちます。

  • 人は自分がどのような存在でありうるかを、常に先取りして理解している
  • 投企は意識的な計画だけでなく、日常の行動・気分・言語においても暗黙に働いている
  • 投企は被投性(生まれついた条件)と不可分であり、「投げ込まれながら投企する」存在が人間の本来の姿とされる

投企の概念はサルトルの実存主義にも影響を与え、「実存は本質に先立つ」という命題、すなわち人間はあらかじめ決まった本質を持たず、自らの選択と行為によって自己を作り上げるという思想と深く共鳴しています。現代思想・倫理学・教育哲学においても、人間の自由と責任を考える上で重要な概念として参照されています。

使い方・例文

哲学の文脈で「自分の人生を自分で設計する」という感覚は投企に近く、ただ流れに身を任せるのではなく、可能性に向けて自己を投げかけるという意味でこの語が使われます。

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最終更新:

同じ読みのことば

「とうき」と同じ読みで、意味のちがうことばです。

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