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強CP問題とは?

きょうしーぴーもんだい

強CP問題とは、量子色力学(QCD)の理論式にCP対称性を破るパラメータが許容されるにもかかわらず、実験ではその破れがほぼ観測されないという素粒子物理学の未解決問題です。

強CP問題(Strong CP problem)は、素粒子物理学における重要な未解決問題の一つです。強い相互作用を記述する理論「量子色力学(QCD)」の方程式には、θ(シータ)パラメータと呼ばれる量が含まれており、理論的には0からπまでの任意の値をとれます。

θパラメータがゼロでない場合、CP対称性(電荷共役と空間反転の対称性)の破れが生じ、中性子などの粒子に「電気双極子モーメント」が現れるはずです。しかし、これまでの精密実験では中性子の電気双極子モーメントは非常に小さく、θの値はおよそ10の−10乗以下でなければならないと制限されています。

なぜθがこれほど小さい値、つまりほぼゼロに近い値をとるのかに対して、標準理論は自然な説明を与えられません。「なぜちょうどゼロに近いのか」という疑問が強CP問題の核心です。

この問題の解決策として最も有力なのが、1977年にペッチェイとクインが提唱した「ペッチェイ=クイン対称性」の理論です。この理論では、θを動的に調整する新しい粒子「アクシオン」の存在が予言されます。アクシオンは暗黒物質の候補としても注目されており、現在世界各地で探索実験が進められています。

使い方・例文

素粒子物理学の教科書では、強CP問題は「なぜ強い力はCP対称性を破らないのか」という問いとして紹介され、標準モデルを超えた新物理学の手がかりとして議論されています。

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