完全帰納法とは?
かんぜんきのうほう
完全帰納法とは、有限の対象すべてを直接検証することで命題の正しさを証明する論理的方法です。
完全帰納法(かんぜんきのうほう)とは、証明の対象となる有限の要素をすべて個別に確かめることで、命題の真偽を確定させる論証方法です。「完全列挙法」や「穷举法(きゅうきょほう)」と呼ばれることもあります。
通常の帰納法は、いくつかの事例から一般法則を推測するものであり、反証が存在すれば崩れる可能性があります。これに対して完全帰納法は、対象となるすべてのケースを網羅的に調べるため、論理的には演繹的な確実性を持つとされます。つまり「例外の余地がない」証明が可能です。
具体的な手順としては、まず命題が成り立つべき有限の要素を列挙し、それぞれについて一つひとつ命題が真であることを確認します。すべての要素で成立が確認できれば、命題は証明されたことになります。
完全帰納法が実際に用いられた有名な例として、四色定理の証明があります。平面地図はどんなに複雑でも4色以内で塗り分けられるというこの定理は、コンピュータを使って膨大な場合分けをすべて確認することで証明されました。完全帰納法は対象が無限の場合には適用できないため、数学では数学的帰納法(無限集合に対応)と区別されます。論理学・数学・プログラム検証など幅広い分野で活用される基本的な証明手法です。
使い方・例文
「1から10までの整数はすべて偶数か奇数のどちらかである」ことを、10個の数を一つひとつ確かめることで示す場合が、完全帰納法の身近な例です。
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