宋銭とは?
そうせん
宋銭とは、中国の宋王朝(960〜1279年)が発行した銅銭で、日本を含む東アジア各地に広く流通した古代・中世の代表的な通貨です。
宋銭とは、中国の宋王朝時代に鋳造・発行された銅製の貨幣の総称で、「宋代銭」とも呼ばれます。代表的なものに「元豊通宝」「熙寧元宝」「紹聖元宝」などがあり、一般に円形で中央に正方形の穴(方孔)が開いている形状をしています。
宋代は中国史上でも商業・流通が飛躍的に発展した時代であり、大量の銅銭が鋳造されました。その品質の安定と生産量の多さから、宋銭は東アジア全域で信頼される交易貨幣として広まりました。日本においては、平安時代末期から鎌倉・室町時代にかけて宋銭が大量に輸入され、国内の商業取引に活用されました。当時の日本は独自の通貨制度が整っておらず、宋銭が事実上の流通貨幣として機能していました。
宋銭の流入により、日本の貨幣経済は急速に発展しました。商品取引が物々交換から貨幣決済へと移行し、年貢の銭納(貨幣での納付)も普及しました。一方で、宋銭の受け入れをめぐる社会混乱(撰銭令など)も生じました。宋銭は単なる中国の通貨にとどまらず、日本の中世経済社会を形成した重要な歴史的遺産です。
使い方・例文
「鎌倉時代の港町では、宋銭を使った商取引が活発に行われた」のように、日本中世史・東アジア貿易史の授業や解説文でよく登場します。
この用語をシェア
最終更新: