地すべり地形分布図とは?
じすべりちけいぶんぷず
地すべり地形分布図とは、過去に地すべりが発生した痕跡地形を判読・記録した地図で、防災計画や危険地域の把握に使われます。
地すべり地形分布図とは、地形判読や現地調査によって過去の地すべり発生箇所を識別し、その位置・形状・規模を地図上にまとめた防災基礎資料です。日本では防災科学技術研究所(防災科研)が全国規模で整備・公開しており、地形図や空中写真を基に専門家が地すべり地形の特徴(馬蹄形の崩壊壁、凹凸地形、流下堆積物など)を読み取って作成されています。
地すべり地形には次のような特徴的な痕跡が残ります。
- 頭部の馬蹄形〜弧状の急崖(主壁)
- 滑落した土塊が作る凹凸の不整地形
- 末端部の膨らみや谷への押し出し
- 地形の非対称性や湿地・池の形成
これらの地形は将来の再発リスクが高い場所でもあるため、分布図は自治体の防災計画や宅地開発の適否判断、道路・ダム等のインフラ計画においても参照されます。近年はLiDARによる高精度デジタル標高モデル(DEM)の整備により、樹木に隠れた地すべり地形の判読精度が格段に向上しています。
ただし分布図はあくまで過去の痕跡を示すもので、現在の安定性や将来リスクの大小を直接示すものではなく、詳細な地質・水文調査と組み合わせて活用することが重要です。
使い方・例文
山間部の道路計画を立案する際に地すべり地形分布図を参照し、過去の地すべり跡地を避けたルート選定や、やむを得ず通過する場合の対策工法の検討に活用されます。
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