向付とは?
むこうづけ
向付とは、懐石料理で最初に出される小さな器や、その器に盛られた刺身・あえ物などの料理のことです。
向付(むこうづけ)とは、懐石料理(茶懐石)において最初に膳に並べられる小さな料理、またはその器のことを指します。「向こう側に付ける(置く)」ものであることからこの名前がつきました。飯椀や汁椀と並んで膳に最初から置かれており、食事のはじまりを告げる料理のひとつです。
向付に盛られる料理は季節によって変わりますが、一般的には刺身(なます・薄造り)や酢のもの・あえ物など、さっぱりとした味わいのものが用いられます。魚介類を使った料理が多く、その日の食材や季節感が反映されます。
茶懐石における向付の器は、料理との相性や季節感が重視され、次のような特徴があります。
- 陶磁器・漆器・木製など素材は多様で、季節や趣向に合わせて選ばれる
- やや深みのあるひとり用の小ぶりな器が多い
- 料理が引き立つよう、色や文様に工夫が凝らされることが多い
- 古陶磁や名品が用いられることもあり、器自体が鑑賞の対象となる
懐石料理は茶事の一部として発達したため、向付をはじめとする料理と器の組み合わせは、亭主の感性と季節への配慮を示すものとして重要視されています。現代でも料亭や茶道の世界で向付という言葉は日常的に使われています。
使い方・例文
「懐石料理の膳には、向付として鯛の薄造りが美しく盛られていた」のように、料理の説明や茶道・日本料理の文脈で使われます。
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