信託統治制度とは?
しんたくとうちせいど
信託統治制度とは、第二次世界大戦後に国連が設けた、特定の地域を独立に向けて国際的監督のもとで統治する仕組みです。
信託統治制度(しんたくとうちせいど、英語:Trusteeship System)とは、1945年に成立した国連憲章の第12章・第13章に基づき設けられた国際管理制度です。特定の地域(信託統治地域)を、国連の監督のもとで指定された国(施政国)が統治し、住民の福祉増進と政治的・経済的・社会的発展を通じて最終的な自治または独立へと導くことを目的としていました。
制度の対象となったのは主に次の3類型です。
- 第一次世界大戦後に国際連盟の委任統治下に置かれていた地域
- 第二次世界大戦の結果として枢軸国から切り離された地域
- 従来の施政国が自発的に信託統治に付した地域
国連信託統治理事会が制度の運営機関として設置され、施政国から年次報告を受け、請願を審査し、現地視察を行うことで監督機能を担いました。太平洋諸島(現在のミクロネシア連邦・マーシャル諸島・パラオ等)やタンガニーカ(現タンザニア)、カメルーンなどが信託統治地域となりました。
その後、各地域が次々と独立または他国への統合を果たし、最後の信託統治地域であったパラオが1994年に独立したことで、制度は実質的に終了しました。信託統治理事会は現在も形式上存在しますが、活動は停止しています。この制度は植民地主義からの脱却と自決権の確立という国際秩序の転換を象徴する仕組みとして歴史的意義を持ちます。
使い方・例文
戦後の太平洋諸島はアメリカ合衆国を施政国とする信託統治制度のもとに置かれ、数十年をかけて段階的に自治権を拡大し、独立へと進みました。
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