事業用資産の減損とは?
じぎょうようしさんのげんそん
企業が保有する事業用資産の帳簿価額が回収見込み額を上回った場合に、その差額を損失として計上する会計処理のことです。
事業用資産の減損とは、企業が事業活動に使用する有形固定資産や無形固定資産について、その帳簿価額が将来の使用・売却を通じて回収できる金額(回収可能価額)を超えている状態をいい、その超過分を損失として財務諸表に反映させる手続きを「減損処理」と呼びます。
日本では「固定資産の減損に係る会計基準」が適用されており、一定の兆候(業績悪化・市場価格の下落など)が認められた資産を対象に、まず割引前将来キャッシュ・フローと帳簿価額を比較します。帳簿価額が上回る場合、回収可能価額(正味売却価額と使用価値のいずれか高い方)まで帳簿価額を切り下げ、その差額を減損損失として特別損失に計上します。
減損の主な発生場面は以下のとおりです。
- 工場や店舗が閉鎖・縮小され遊休化した場合
- 事業環境の悪化により収益力が著しく低下した場合
- M&Aで取得した子会社の業績が当初見込みを大きく下回った場合
- のれんの超過収益力が失われた場合
減損処理は一度行うと原則として戻し入れができないため、経営判断に与える影響が大きく、投資家・債権者が財務諸表を読む際の重要な指標となります。適時かつ適正な減損認識は財務情報の信頼性を高め、企業価値の適正開示につながります。
使い方・例文
例えば、業績不振で閉鎖を決定した工場の帳簿価額が5億円でも、売却見込み額が1億円にとどまる場合、差額の4億円が減損損失として計上されます。
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