三人吉三廓初買とは?
さんにんきちさくるわのはつがい
三人吉三廓初買とは、江戸時代末期の歌舞伎作者・河竹黙阿弥が作った歌舞伎の傑作で、三人の「吉三」という名の盗賊が主人公となる義賊ものの代表作です。
「三人吉三廓初買(さんにんきちさくるわのはつがい)」は、幕末の歌舞伎作者・河竹黙阿弥(かわたけもくあみ)が安政7年(1860年)に書き下ろした世話物歌舞伎の名作です。江戸・深川を舞台に、お嬢吉三・お坊吉三・和尚吉三という三人の盗賊が繰り広げる義侠と悲劇を描いています。
物語の発端は、元日の夜、お嬢吉三が百両入りの財布を持つ娘から金を奪う場面から始まります。河岸の場で発せられる「月も朧に白魚の……」で始まる名台詞(通称「大川端の七五調」)は、黙阿弥の文章の粋とされ現在も広く引用されます。三人は偶然の縁から兄弟の誓いを結びますが、因果の糸に絡め取られてゆく悲劇的な結末へと向かいます。
作品の主な特徴と見どころは以下のとおりです。
- 七五調のリズミカルな台詞回しと洗練された文体
- 善悪の境界が曖昧な義賊キャラクターの魅力
- 江戸の市井風俗・廓(遊郭)文化の生き生きとした描写
- 因果応報の構造に貫かれた劇的な展開
「三人吉三」は初演以来繰り返し上演され、現代でも歌舞伎の重要演目として上演されています。黙阿弥の代表作として日本近代演劇史においても高く評価されており、演劇・文学の研究対象にもなっています。
使い方・例文
歌舞伎の入門書や公演プログラムで「黙阿弥の名作・三人吉三」として紹介され、「月も朧に白魚の」の台詞は江戸文学・演芸の名文句として引用されます。
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