リンダ・バックとは?
りんだ・ばっく
リンダ・バックとは、アメリカの生物学者で、嗅覚受容体の発見によって2004年にノーベル生理学・医学賞を受賞した科学者です。
リンダ・バック(Linda B. Buck、1947年生まれ)は、アメリカ合衆国の神経科学者・生物学者です。ワシントン州シアトル出身で、ワシントン大学で心理学と微生物学を学んだ後、テキサス大学サウスウェスタン医学センターで博士号(免疫学)を取得しました。
バックの最大の業績は、嗅覚受容体とその仕組みの解明です。1991年、当時コロンビア大学の同僚研究者であったリチャード・アクセルとの共同研究で、哺乳類の嗅覚受容体をコードする大規模な遺伝子ファミリーを発見しました。ヒトでは約400種類(マウスでは約1000種類)の嗅覚受容体遺伝子が存在し、それぞれ異なる匂い物質を認識することを示しました。
この発見は嗅覚科学に革命をもたらしました。主な成果は以下のとおりです。
- 膨大な種類の匂いをわずかな受容体の組み合わせで識別するメカニズムの解明
- 匂い情報が脳の嗅球を経て高次脳領域へ伝達される神経回路の解析
- 感覚受容の分子基盤の理解を大幅に前進させた貢献
2004年、リチャード・アクセルとともにノーベル生理学・医学賞を共同受賞しました。その後もフレッド・ハッチンソンがん研究センターやハワード・ヒューズ医学研究所で研究を続け、嗅覚と行動・記憶・感情の関係についての研究を発展させています。
使い方・例文
リンダ・バックの研究は、「なぜ特定の匂いが記憶を呼び起こすのか」という日常的な疑問に科学的な答えを与える基盤となりました。香水や食品開発の分野でも、嗅覚受容体の知見が応用されています。
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