ラファエル・トルヒーヨとは?
らふぁえるとるひーよ
ラファエル・トルヒーヨとは、20世紀ドミニカ共和国を約30年にわたり支配した独裁者で、ラテンアメリカ史上最も残酷な独裁者の一人とされる人物です。
ラファエル・レオニダス・トルヒーヨ・モリーナ(1891〜1961年)は、ドミニカ共和国の軍人・政治家であり、1930年から1961年の暗殺まで同国を独裁支配した人物です。「エル・ヘフェ(首領)」の異名で知られ、その恐怖政治はラテンアメリカ近現代史において象徴的な存在となっています。
トルヒーヨは貧しい家庭に生まれ、アメリカ占領期(1916〜1924年)に米軍が創設した国家警察の訓練を受け頭角を現しました。その後軍の実権を掌握し、1930年のクーデターで大統領の座を手に入れます。表向きは選挙を行いながらも実態は完全な独裁体制であり、秘密警察による反対派の弾圧・暗殺・拷問が横行しました。
政策の暗部として特に知られるのが1937年の「パセリ虐殺(ペレヒル虐殺)」です。ハイチ系移民数千〜数万人をドミニカ・ハイチ国境地帯で組織的に殺害したこの事件は、国際的な非難を浴びました。一方でトルヒーヨはインフラ整備や国家債務の解消など一定の経済成果を上げ、国内支持層を維持する巧みさも持っていました。
権力の絶頂期には首都サントドミンゴを自らの名から「シウダー・トルヒーヨ」と改名させるほどの個人崇拝を強制しました。1961年、CIAが関与したとされる暗殺計画により側近たちに射殺され、約31年間の独裁は幕を閉じました。その統治は今日も権威主義と人権侵害の歴史的事例として研究されています。
使い方・例文
歴史の授業やラテンアメリカ政治史の文脈で「トルヒーヨ体制」として言及されるほか、マリオ・バルガス・ジョサの小説『ヤギの祝祭』はトルヒーヨ晩年の独裁を題材にしており、その名が広く知られるきっかけにもなっています。
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